暗記BGMおすすめ7選|記憶の邪魔をしにくい音と音読時の使い分け

英単語や年号、資格試験の用語を覚えるときに流せるBGMを7つ紹介します。
YouTubeの動画は無料で、アルバムはApple MusicとSpotifyで聴けます。
音楽だけでなく、ブラウンノイズや雨音のような「曲になっていない音」も混ぜました。

暗記BGMは、単語や用語を覚える勉強のあいだに、まわりの物音をやわらげたり気分を保ったりするために小さく流す、歌詞のない音楽や環境音のことです。
先に正直に書いておくと、暗記に限っては「音楽を流すと無音より成績が下がった」という実験が複数あって、音楽で記憶力が上がると言える根拠は確認できませんでした。
なのでこの記事では、無音がつらい人のために「暗記の邪魔をしにくい音」を選んでいます。
その理屈と、音読や確認テストのときの使い分けは後半にまとめました。

暗記用BGMおすすめ7選

1から3が無料のYouTube、4から7がアルバムです。
暗記の邪魔になりにくいのは、メロディより一定の雑音のほうでした(理由は後半で説明します)。
まずは3のブラウンノイズか4の雨音から試して、物足りなければ音楽寄りのカードへ進むのがおすすめです。

1. Stardy -河野玄斗の神授業

  • 波の音とオルゴール
  • やさしく単調
  • 単語帳をめくる時間に

「暗記 BGM」で探すと真っ先に出てくる、9,000万回を超えて再生されている2時間の動画です。
波の音にオルゴールの曲「オルゴールの記憶」が重なっていて、音の種類は少なめです。
タイトルにはα波や記憶力アップとありますが、その効果は編集部では確認できませんでした(詳しくはα波音楽の記事で検証しています)。
オルゴールのメロディも音の変化ではあるので、単語帳をめくるときは音量をかなり絞って使ってください。

2. study timer

  • 歌詞なしのLo-fiとジャズ
  • 25分ごとに休憩
  • 覚えて思い出すの往復に

動画のタイトルが「暗記したい人専用」で、暗記と復習に絞って作られた2時間のポモドーロタイマーです。
25分の勉強と5分の休憩を4回くり返す構成で、概要欄では「見ずに思い出す練習」をすすめる研究(Karpicke & Blunt, 2011)が紹介されています。
25分で覚えて、休憩明けに見ずに書き出してみる。
そんな区切りを、タイマーまかせで作れるのがこの動画のいいところです。

3. Stardy -河野玄斗の神授業(ブラウンノイズ)

  • ブラウンノイズ
  • 低くて変化がない
  • 生活音を消したい暗記に

7つの中で、暗記の研究結果にいちばん素直に沿っているのがこの3時間のブラウンノイズです。
メロディもリズムもない「ザー」という低い雑音がずっと続くだけなので、頭の中で単語を唱える作業に割り込む変化がほとんどありません。
家族の話し声やテレビの音を消したいけれど、音楽だと気が散るという人に向いています。

4. 超集中できる作業用BGMおすすめ

  • 雨音とピアノ
  • しとしと静か
  • 夜の単語暗記に

雨音を土台にしたいなら、アルバム「記憶力が高まる音楽 -超集中へと誘う雨音-」が候補になります。
全30曲、約90分のすべての曲名に「雨音」や「雨」と付いていて、曲名を見るとピアノやサックスの曲に雨の音を重ねた作りです。
タイトルの「記憶力が高まる」は作品名で、効果を確かめた研究があるわけではありません。
3のブラウンノイズだと味気ない、という人の次の候補にどうぞ。

5. 仕事・勉強が捗る作業用BGMおすすめ

  • ピアノとギター
  • 軽やかなボサノバ
  • 1時間で区切る暗記に

暗記の時間を「1時間」と決めて取りかかる日なら、アルバム「勉強耐久1時間 – 暗記に最適なピアノ・ギター勉強用歌詞なし音楽」が区切りとして使えます。
全22曲で、1周すると1時間弱です。
曲名を見るとボサノバの曲が中心で、雑音系の3や4と比べれば音の変化は多くなります。
なので覚える時間そのものより、単語カードづくりやノートの清書みたいな手を動かす作業に寄せて使うのがおすすめです。

6. カフェ作業おすすめBGMクラブ

  • 静かなカフェジャズ
  • サックスがやわらかい
  • 覚えた範囲の見直しに

暗記した範囲をざっと見直す時間に合わせたいのが、アルバム「カフェ気分・静かな音色で深く集中, 暗記BGMとして聞ける記憶力維持効果」です。
「Mellow Saxophone Whispers」や「Mellow Jazz Moments」と、静かめのジャズを思わせる曲名が10曲並び、30分ほどで1周します。
1周を見直し1回ぶんの目安にすると、だらだら続けずにすみます。

7. Lofi Jazz Terrace

  • ローファイジャズ
  • カフェっぽくゆるい
  • 暗記の合間の休憩に

暗記の本番中ではなく、合間の休憩に流すために選んだのがこのアルバム「勉強用ローファイ – 集中力アップ、作業効率向上、記憶力強化」です。
「Coffee Break」や「Quiet Rainy Cafe Vibes」など、カフェの休憩を思わせる曲名を含む30曲が並びます。
覚える時間は無音か雑音にして、休憩になったらこちらに切り替える。
音楽を「ごほうび」の側に置くと、暗記の時間を無音にするのも少し楽になります。

7選の比較

迷ったら、音の変化の少なさと、今からやる暗記の段階で選んでしまいましょう。

名前 音の中身 音の変化 合う場面
Stardy(波の音×オルゴール) 波の音とオルゴール 少なめ 単語帳をめくる暗記(音量は小さく)
study timer 歌詞なしのLo-fiとジャズ ふつう 25分で覚えて思い出す往復
Stardy(ブラウンノイズ) ブラウンノイズ ほぼなし 生活音を消したい暗記
超集中できる作業用BGMおすすめ 雨音とピアノ 少なめ 夜の単語暗記
仕事・勉強が捗る作業用BGMおすすめ ピアノとギターのボサノバ ふつう 単語カードづくり、ノートの清書
カフェ作業おすすめBGMクラブ 静かなカフェジャズ ふつう 覚えた範囲の見直し
Lofi Jazz Terrace ローファイジャズ ふつう 暗記の合間の休憩

この7つを選んだ基準

7つは、次の3つの条件で選びました。

  1. 歌詞がない
  2. 音の変化が少ないものを優先する
  3. 区切りや切り替えに使える

1つ目の歌詞を外した理由は、暗記が頭の中で言葉をくり返す作業だからです。
英単語でも年号でも、覚えるときは頭の中で読み上げるように唱えていて、そこへ耳から別の言葉が入ってくると取り合いになります。
9桁の数字を順番どおり覚える実験では、歌入りの音楽がいちばん成績を下げ、歌のないインストはそれより影響が小さいという結果が出ています(Salamé & Baddeley, 1989)。

2つ目の「変化の少なさ」も、同じ実験が根拠です。
3つ目の実験では、話し声と同じくらい音の大きさが揺れる雑音を流しても、成績は無音と差がありませんでした。
インストの音楽はその雑音より成績を下げ、話し声はさらに下げています(前掲のSalamé & Baddeley)。
別の実験でも、同じ数字「3」をくり返し聞かせる条件は無音と変わらず、ばらばらの数字を聞かせる条件と音楽の条件で成績が下がりました。
好きな曲か嫌いな曲かでは差がなかったそうです(Perham & Vizard, 2011)。
音が次々に変わると、そのたびに頭の中の「唱える作業」へ割り込んでくる、と考えると両方の結果が説明できます。
ブラウンノイズと雨音を上位に置いたのはこのためです。
ただし、どちらの実験もブラウンノイズや雨音そのものを調べたわけではなく、「変化の少ない雑音なら近い結果になるはず」というのは編集部の推測です。

3つ目の「区切り」は経験則です。
暗記は25分や1時間で区切って、合間に見ずに思い出す時間を入れるほうが進んだ実感を持ちやすく感じます。
タイマー付きの2や、1周の長さが決まっている5と6を入れたのはそのためです。

なお、アルバムや動画のタイトルにある「記憶力アップ」「記憶力が高まる」は作品名です。
音楽を流すと暗記の成績が上がることを示した研究は、編集部では見つけられませんでした。

暗記のやり方で音を変える

同じ暗記でも、黙って覚えるのか、声に出すのか、テストするのかで、音の扱いを変えるのがおすすめです。

黙読で単語帳をめくる時間は、無音か、3のブラウンノイズや4の雨音のような変化の少ない音にしておきましょう。
理由は前の節のとおりで、変化の多い音ほど頭の中の唱える作業に割り込みやすいからです。

音読するときは、音を止めてください。
声に出して覚えた単語は、黙読した単語より記憶に残りやすいという実験があります(MacLeod et al., 2010)。
この効果が出たのは同じリストの中で一部の単語だけを声に出したときで、全部を音読した場合は黙読との差が見られなかったと報告されています。
なので、覚えにくい単語だけを選んで声に出すのが向いています。
音読中に音楽が鳴っていると自分の声が聞き取りにくくなるので、ここは止めてしまうのが手堅いところです。

覚えたかどうかを見ずに書き出してテストする時間も、本番に近い無音がおすすめです。
学んだ内容を見ずに思い出す練習は、資料を見ながらまとめる勉強より成績がよかったという研究があります(Karpicke & Blunt, 2011)。
試験会場には音楽がないので、思い出す練習を静かな条件でやっておけば、本番に近い環境で確かめられます。
試験直前の音の扱いは、テスト勉強BGMの記事でも書いています。

休憩に入ったら、7のローファイジャズのような好きな音楽を流して大丈夫です。
前掲のPerham & Vizardの論文でも、作業の前に音楽を聴くと気分や覚醒の度合いが上がって課題によい影響が出るという先行研究が紹介されています。
暗記中に流すより、休憩に回すほうがこの研究の流れには合っています。

暗記BGMのよくある質問

Q. 記憶力が上がる音楽はありますか?

A. 暗記中に流して成績が上がると確認できた音楽は、編集部では見つけられませんでした。
むしろ、順番どおりに覚える課題では、音楽を流すと無音より成績が下がった実験が複数あります(前掲のSalamé & Baddeley、Perham & Vizard)。
音楽は「無音だと落ち着かない」「生活音が気になる」ときの妥協策くらいに考えておくのがちょうどいいところです。

Q. 好きな曲なら暗記もはかどりませんか?

A. 前掲のPerham & Vizardでは、好きな曲でも嫌いな曲でも、暗記の成績は同じように下がっていました。
好きな曲は、暗記が一区切りついた休憩のほうで聴くのがおすすめです。

Q. α波や528Hzの音楽は暗記に効きますか?

A. 「α波が出る」「528Hzで記憶力が上がる」といった効果は、編集部では確認できませんでした。
α波をうたう音楽についてはα波音楽の記事で詳しく調べています。
選ぶときは、うたい文句より「歌詞がないか」「音の変化が少ないか」で見てください。

Q. 無料で聴けますか?

A. 1から3のYouTube動画は無料です。
4から7のアルバムはApple MusicやSpotifyで聴けて、4と6はYouTube Music、5と7はYouTubeのチャンネルでも曲を聴けます。

暗記の時間に流す最初の1本

迷ったら、まず3のブラウンノイズを小さく流して、それでも物足りなければ4の雨音へ、という順番で試してください。
音読と確認テストのときは止めて、好きな音楽は休憩に回す。
暗記BGMはこの使い分けとセットで考えるのがいちばん無理がありません。

読解や計算もふくめた勉強全体の選曲は勉強用BGMおすすめで、テスト期間の教科別の使い分けはテスト勉強BGMで紹介しています。
雑音の種類の違いはホワイトノイズとブラウンノイズの記事にまとめています。
カフェ系のアーティストはカフェBGMアーティスト一覧をどうぞ。

この記事を書いた人

Cafe BGM Playlister 編集部

カフェBGMと作業用BGMの専門メディア「Cafe BGM Playlister」の編集部です。
運営元のレーベルでカフェBGMアーティストの楽曲制作と配信に携わっていて、この記事で紹介したアーティストの一部も当レーベルの所属です。
選曲は、収録曲や再生時間、公開されている情報を編集部が確かめたうえで選んでいます。

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