ひとくちにカフェ音楽と言っても、ジャズの生演奏からLoFiのゆるいビートまで、中身はけっこうバラバラです。
今日の気分に合うものをさっと選べるように、定番4ジャンルにピアノと環境音系を加えた6系統で、音の違いと使いどころを一覧にしました。
カフェ音楽(カフェミュージック)とは、カフェの空間に合う、会話や作業の邪魔をしない落ち着いた音楽の総称です。
特定のジャンル名ではなく、いくつかのジャンルをまとめた呼び名なので、「何を流すか」はジャンル単位で考えるのが早道です。
歴史や研究のくわしい話はカフェミュージックの解説記事に譲って、この記事はジャンルごとの違いと選び方に絞ります。
場面からの逆引きは後半にまとめました。
カフェ音楽のジャンル早見表
まずは全体をひと目で。
細かい違いは、このあとジャンルごとに説明します。
| ジャンル | 音の特徴 | 合う場面 | 代表的な聴き方 |
|---|---|---|---|
| ジャズ | ピアノやギターの小編成で、静かめの演奏 | 落ち着いた時間、夜 | 生演奏系チャンネル、スタンダードの名盤 |
| ボサノバ | ナイロン弦ギターと、ささやくような歌 | 昼下がり、午後の軽作業 | カフェ向けのインストアレンジ |
| LoFi | ざらっとした質感の、ゆったりしたビート | 長時間の作業、夜 | 24時間配信、ローファイジャズ |
| アコースティック | 生楽器主体の穏やかなインスト | 朝、休日の午前 | ポップスのアコースティックカバー |
| ピアノ | ピアノソロ中心で、音数が少なめ | 集中したい作業、読書 | 作業用のピアノアルバム |
| アンビエントと環境音 | メロディより空気感、雨音やざわめき | 音楽だと気が散るとき、就寝前 | 雨音やカフェのざわめきのミックス |
定番ジャンルの音の違い
ジャズ
カフェ音楽の王道です。
小さな編成のピアノやギターが、よく知られたスタンダードを控えめな音量感で鳴らすスタイルが中心です。
同じジャズでも、明るい生演奏なら日中、音数の少ないピアノトリオなら夜と、演奏の性格で使える時間帯が変わります。
系統別の聴きどころと名盤はカフェジャズBGMの記事にまとめました。
ボサノバ
1950年代のブラジルで生まれた、サンバをルーツにジャズの響きを取り入れた音楽です。
ナイロン弦ギターの軽やかな伴奏に、ささやくような歌が乗ります。
歌入りなのに声量がささやきの範囲に収まっているので、会話や作業の音とけんかしません。
昼下がりの明るい時間帯にいちばん合うジャンルで、定番の聴き方はボサノバカフェBGMの記事でどうぞ。
LoFi(ローファイ)
レコードノイズのような録音の粗さをあえて残した、ヒップホップ由来のゆったりしたビートミュージックです。
1曲の中の起伏が小さく、何時間流しても耳が構えずに済むため、作業のおともとして定着しました。
ジャズとの中間のローファイジャズという系統もあって、カフェ気分で聴くならこちら寄りが合います(Lofi Jazz Terraceのような、生楽器の気配が強いアーティストがこの系統です)。
LoFiの成り立ちと系統の全体像はLoFiの解説記事に書きました。
アコースティック
ギターやピアノなどの生楽器を主体にした、穏やかなインストです。
ポップスをアコースティック編成に置き直したカバーもこの仲間で、朝のカフェタイムには真っ先に候補へ挙がります。
爽やかな朝の空気感で選ぶなら、朝カフェ作業部屋のようなアコースティックジャズ系のアーティストが探しやすいところです。
この系統はアーティスト単位で探すのが早いので、カフェBGMアーティスト一覧を入り口にしてください。
ピアノ
ピアノだけ、あるいはピアノ中心の小編成で演奏されるインストです。
分類としてはアコースティックの一部ですが、作業用BGMの世界では独立した定番なので分けて扱います。
音数が少なく音色も一種類なので、耳に引っかかる要素がいちばん少ないジャンルと言えます。
集中したい作業のおともは、作業用ピアノBGMの記事から選んでください。
アンビエントと環境音
メロディを聴かせるというより、空気を作るための音です。
アンビエントはゆるやかに変化する音響で空間を満たす音楽で、環境音は雨音やカフェのざわめきそのものを流します。
メロディを耳が追い始めると注意も持っていかれるので、音楽だとかえって気が散るという人は、追う対象のないこの系統を試す価値があります。
夜の静かな時間に流すなら夜カフェBGMの記事が近い守備範囲です。
場面から逆引きするジャンルの選び方
「どれもよさそうで決められない」ときは、ジャンルからではなく場面から選んでください。
- 朝:アコースティック。生楽器の爽やかさが朝の空気に合います
- 昼下がり:ボサノバ。明るい時間帯との相性はこのジャンルが頭ひとつ抜けています
- 夜:ジャズかLoFi。音数少なめのピアノトリオやローファイジャズが定番です
- 読み書きの多い作業:ピアノかLoFi。歌詞は言葉なので、読み書きと頭の同じ場所を取り合います。歌詞なしで起伏の少ないこの2つが無難です(作業用の選曲はLoFi作業用BGMと作業用ピアノBGMの記事へ)
- 読書:ピアノか環境音。本の世界を邪魔しない静かな音を読書用カフェBGMの記事で選べます
- 音楽そのものに気を取られがち:アンビエントと環境音
迷ったら、まずジャズです。
王道だけあって外れにくく、そこから「もっと軽くしたい」ならボサノバへ、「もっとゆるくしたい」ならLoFiへ寄せていけば、自分の好みにたどり着けます。
カフェ音楽のジャンルでよくある質問
Q. カフェでよく流れている音楽のジャンルは何ですか?
A. 定番と呼ばれるのはジャズ、ボサノバ、LoFi、アコースティックの4つです。
ここにピアノソロと環境音を加えた6系統を押さえておけば、カフェで流れる音楽はほぼカバーできます。
Q. 作業用に選ぶならどのジャンルがいいですか?
A. 歌詞がなければ、基本は好みで選んで大丈夫です。
ただし読み書きの多い作業では、歌詞つきの音楽で読解テストの成績が下がった実験があるので(Perham & Currie, 2014)、ピアノやLoFiのようなインスト系が無難です。
Q. ジャズとボサノバはどう違うのですか?
A. ボサノバはブラジルでサンバをルーツに、ジャズの響きを取り入れて生まれた音楽なので、2つは親戚関係にあります。
聞き分けるなら、ナイロン弦ギターとささやくような歌が入っていればボサノバ、ピアノやサックスの演奏が主役ならジャズ、くらいの目安で十分です。
まずどのジャンルから聴き始めるか
時間帯で選ぶなら朝はアコースティック、昼はボサノバ、夜はジャズかLoFi。
決め手がなければジャズから。
これだけ覚えておけば、あとは流しながら好みに寄せていくだけです。
具体的なチャンネルやアルバムはおすすめカフェミュージックまとめとカフェBGMアーティスト一覧に揃えています。
この記事を書いた人
Cafe BGM Playlister 編集部
カフェBGMと作業用BGMの専門メディア「Cafe BGM Playlister」の編集部です。
運営元のレーベルでカフェBGMアーティストの楽曲制作と配信に携わっていて、この記事で紹介したアーティストの一部も当レーベルの所属です。
紹介するチャンネルや音源は、編集部が実際に聴き比べたうえで選んでいます。
